WEB金蘭会
金蘭会セミナー


第133回
平成21年11月20日(金)
演題
『天下の台所−大坂』の礎を築いた『淀屋』 ーパート2−
講師
蒲田 建三氏(昭和36年卒)
淀屋研究会・副代表
 

蒲田 建三氏 プロフィール

・昭和36年3月大手前高校卒業(新制13期)

・昭和40年3月大阪大学経済学部卒業後、関西電力鰍ノ勤務。

・同社をリタイア後、特にこれまで“ゆかり”が深い中之島・堂島・
  船場を中心とした、近世以降の大阪の歴史に関心を持ち、
  独学で資料収集・調査を行う。

・「大阪春秋」第126号に「中之島今昔」を掲載

・最近は、天下の台所−大坂の礎を築いた豪商「淀屋」にまつわる
  数々の謎に興味を持ち、 「淀屋研究会」の一員として勉強中。

・「大阪春秋」第137号(平成22年新春号)に「淀屋と天満宮」を
  掲載(予定)

・参考 「淀屋研究会」ホームページ  
      http://www.ric.hi-ho.ne.jp/yodoya-ken/
      (「淀屋研究会」で検索して下さい) 
 








セミナー後の懇親会での お弁当と
季節の本格和菓子です。

第133回金蘭会セミナー 感想文




(感想文  昭和20年卒業 辻中正子)


  『天下の台所―大阪』の礎を築いた『淀屋』パート2 講師蒲田建三氏
(昭和36年卒)のお話しを最前列で伺った。

 講師の熱情の鼓動が聞き取れる位の近さであり、 江戸時代に引きずり
込まれるような臨場感の中で展開されてゆく講義に呑まれながらあっと言
う間に時が過ぎた。
 資料として映し出される古文書は「闕所」という死刑や追放刑の付加刑
としての財産没収等の苛酷な 内容にも拘らず、その見事な筆跡に心を捉
えられたり、さらにその文字をすらすらと流水の如くに読みこなされる淀屋
研究会の副代表にも感服しました。

 帰途市バスであらためて大川沿いの秋灯に心惹かれつつ淀屋橋にさし
懸かった。何とその橋袂、夜風に吹かれる柳の蔭に昭和36年三月、市制
施行七十周年記念に大阪市が建てた淀屋の宅地跡の碑と淀屋米市の盛
大さを示すライオンズクラブの絵入りの由来を刻んだ大石が昔を今に語り
続けていた。



(感想文  昭和36年卒業 野崎栄行 )


 今回は2回目であったが1回目に続き多くの参加者があり、諸先輩方が
熱心に聞いておられる姿を拝見して改めてこのようなテーマに対する関心
の深さを感じた。

 講師の蒲田くんの、この方面に対する造詣の深さは相変わらずでしたが、
特に文献に対する調査能力、洞察力、思い入れの深さは半端ではないこ
とを再確認。
 江戸期の文語調の資料をすらすらと読んでいる姿は正に国語学者の趣。

 先日も所用で中之島公会堂へ行く機会があり、その際淀屋橋を通って
行くわけだが、そんな際も2回のこの講演のお陰で、淀屋の主や番頭、
ひいては大阪の庶民の当時の生活を思い巡らしながら通っていくことがで
きる、楽しいことである。

 淀屋橋に程近い大手前から阪大、関電と中之島界隈で50年近くを過ご
した蒲田くんの今後のより一層の研究を期待、またの発表を待ちたいもの
です。

                   



当日のスライドです 。クリックで拡大します。

ページ作成 S53年卒岸政輝 & S50年卒谷村瑞栄