第121回金蘭会セミナー 感想
効力がある物質から、その作用メカニズムを解明するのに70年も
かかったという事、そこから新薬開発までにも15年位かかるという
年数の長さ、(かかる費用の大きさ)がおぼろげながら理解できたと
思います。
私事ですが、風邪薬のピリンの副作用(薬疹)が必ずでます。又、
エタンブトールの副作用で約1年位苦しみましたので、薬の量と副作用
の関係は人によってバラツキが大き過ぎる思いますが、その辺りの
問題についての話がなかったのは残念です。
いつも同期の間で「ハカセ!」と呼ばれ、おっとりキャラが人気の
大川氏。この日は白衣に身を包み、いつもと雰囲気が違っていました。
講義ではお薬の歴史から、最近話題の抗生物質やジェネリック医薬品
まで幅広く分かりやすく説明いただき、謎だらけだったお薬の世界の
輪郭がつかめたように思います。
特に「現代創薬ストラテジー」の章で、薬のできるまでには気の遠く
なるようなステップを踏まなければならない点が大変印象的でした。薬の
「種」探しのために約10万個の化合物の中から「当り」を探し、「種」が
見つかってからも数千回の試験、次いで、動物や人間での検証へと続き、
1つの新薬の開発に約15年位かかることを知りました。近年の製薬会社
同士の相次ぐ合併が、この新薬の開発力を集約し効率化することも目的
のひとつなのだろうな、と感じました。
「Pharma Dream(ファーマドリーム)」
1つの画期的な新薬の発見が、世界中で苦しむ人たちを助けられるかも
しれない。
自分の大切な人を救えるかもしれない。
それが、薬学者の夢。
最後のこの説明に、じーんときました。あたたかく、大きな夢があるから
こそ、数千・数万回に及ぶ地道な実験を頑張れるのでしょう。お薬の
一粒一粒に、お薬に携わる方々の想いが込められていることを感じながら、
お付き合いをしていきたいと思いました。
ありがとうございました!
白衣姿でのお話、さすが、同級生の間でも“博士”と呼ばれているだけ
あって、よく似合っていました。
薬ができるまでのお話で、よく知られている薬のアスピリンは民間薬から
薬にいたるに、約200年も要したそうです。現在は、短くなったといっても、
安全性確認など経て、15年は必要との事で、一つの薬を開発するまでには、
かなりの時間や労力を要するものなのだと驚きました。
また、よく耳にするようになった「ジェネリック医薬品」。 CMなどでは
利点ばかりが強調されているので、私も、「同じ効能なら安いに越した
ほうがいいわ」と安易に考えていました。しかし、良い点もあれば、問題点
もあるという話に、「なるほど 問題点にも目を向けなければ」と思いました。
最後に、薬学者の夢 “ファーマドリーム” 「世界中で苦しむ人たちを助け
られるかもしれない、世界中で苦しむ人たちを笑顔に変えられるかもしれない」
との思いで、薬を開発しているというお話が本当に印象的でした。一つの
薬で、何万人もの人の命を救うこともあることですし、これからも、この夢の
実現に向かっての活躍を心から期待しています。
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