内藤さんの話を聴きながら、「もう13年も経つのか。第3回地球温暖化防止条約
締約国会議(COP3)を神戸市に誘致して、震災から復興したことを世界に見てもら
おうとIPCC及び外務省に働きかけてから」と思い出していた。結局は、京都市での
開催となり「京都議定書」がまとめられたのだが・・・
地球温暖化の警鐘が鳴らされてからだと、もう20年にもなる。
毎年、締約国会議が開かれ、今年11月にはCOP16が持たれるが、先進国と発展
途上国の主張の違い、先進国間での路線の違いで、本当に温暖化防止対策のシ
ナリオが合意されるのだろうか。
地球温暖化が進行しており、温室効果ガスの排出量削減が必要だとの共通認識
はあるのだろうが、国別排出量の枠組みは、生活レベルと密接に関連しているので
決まらないのだろう。本当に地球温暖化防止ができるのだろうか、気付いた時には、
手遅れだと言うことにならなければ良いがと心配してしまう。
地球環境問題の中でも「オゾン層の破壊」は、早々と対策が国際的に合意され、
着々と進んでいる。オゾン層が破壊されると有害な紫外線が増え、皮膚がんになる
という直接自分の健康を脅かす恐れがあることと、代替品があることからまとまりや
すいのであろう。地球温暖化は、状況が違う。全くCO2を発生させないエネルギー
などないのだ。
大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が急激に上昇しており、そのせいで地球の平均
気温が高くなってきている。このままの勢いでCO2などの温室効果ガスを排出し続け
たら、異常気象が起こる、熱帯性感染症が拡大する、海面が上昇して低いところは
水没する、生態系が変わる・・・・等々の嫌な影響があると警告されている。それでも、
何か変かなと思うことはあっても、直ちに自分の身の回りで起こることではなさそう
だしと、対策、対策と言われてもピンと来ないのでは、ないでしょうか。
100年後、200年後と言えば、1個人としては生きておれない長さだけれど地球の
誕生からの時間に比べれば、“まばたき”の瞬間にも相当しないだろう。大気中CO2
濃度の急激な増加は、産業革命から始まっているのだから、たかだか200年程の
現象で、地球の時間スケールで見れば、一瞬の出来事だ。
内藤さんは、地球誕生時には、地球大気の成分はCO2ばかりだったと説明された。
つまり、地球は、もっとCO2が高濃度の世界を経験済みであって、地球にとってCO2
濃度がどうなろうとかまわないのである。地球に「(人間がいなくなって)せいせいした。」
と言われないように、しないといけない。
子孫のために、地球温暖化防止の実験に失敗する訳にはいかないのだ。私達には、
大きなことはできないが、せめて、スライドで示された「家庭でできる省エネ」でCO2
排出量の削減に取り組もうと、意を新たにしました。
省エネ → 省マネー → CO2排出量削減 と良いこと繋がりですから。