WEB金蘭会

金蘭会セミナー


第69回
平成15年6月20日(金)
演題
想い出の学校唱歌
講師
藤原 啓助氏(昭和28年卒)
工学博士 技術士(水道部門)
立命館大学 非常勤講師

まずは京都大学工学博士の技術者である藤原氏がなぜ、学校唱歌?という疑問を解くことから始めなければならなかった。
インタビューの結果、読書、レコード鑑賞、パソコンと多趣味で、どれにおいてもかなり深いところまで極めておられる氏の「レコード鑑賞」の一部が学校唱歌の収集である事が判明した。

小学唱歌を編集して、それにあわせて、歌詞をパワーポイントで作成、それにあった背景をつけられて、と素晴らしい手の込みよう。

国民学校の頃の唱歌は、歌える人は少なかったが、戦後の学校唱歌になるにしたがって、テープにあわせて、歌う人が増えた。
金蘭会会員はなんて歌が上手なんだ、と感心した。

尋常小学校での「村の鍛冶屋の二番」と戦後の教科書でのそれとの違いを書いてみることにする。

・あるじは名高きいっこく老爺(おやじ) 早起き早寝の病知らず。
鐵(てつ)より堅しとほこれる腕に まさりて堅きは彼がこころ

・あるじはなだかいはたらき者よ 早おき早ねのやまいしらず。
なが年きたえたじまんのうででうちだすすきくわ 心こもる

昔の小学生はなんて難しい漢字を読んだ事だろう。

しかし、国民学校の頃の、「入営の歌」と「無言の凱旋」とが前後して編集されていたのには、胸の詰まる思いがした。


ページ作成 S53年卒岸政輝 & S45年卒辻岡由起