|
演題
|
「戦略的防衛医療構想」 |
講師 |
辰巳 治之氏(昭和50年卒) |
札幌医科大学院研究科生体情報形態学 教授 |
辰巳氏は平成15年4月18日の第67回セミナーでもお話いただいている。その時のを読んでみていただいたら分かるが、当時は具体論が余りなされていなかった。今では、はるかに具体的なことが構想として挙げられていて、そのうちのいくつかは実践されてかなりの効果をあげている。 しかし配られた資料のタイトルが【ユビキタス時代の健康管理「戦略的防衛医療構想」の実現を目指して】であるのを見て、「なんですかこれは・・」と途方にくれてしまった。果たして私にリポートが書けるのか? 辰巳氏は「こういう話は難しいタイトルをつけないと聞いてもらえないから」という。もちろん金蘭会セミナーのことではない。対国や役所のことらしい。 まず、ユビキタスとは『生活や社会のいたるところにコンピューターが存在し、コンピューター同士が自律的に連携し動作することにより人間の生活を強力にバックアップする情報環境』であるらしい。そしてそういう時代の健康管理とはまさしく生体情報形態学の成果を具現化しようとするものだという。 2枚目の画像で神経細胞を載せてあるがまさしくそれこそ『多くの情報を取り入れ取捨選択し決定事項を器官に伝える』ということを46億年前から行ってきたのである。 そこで、神経細胞のようにITをフル利活用し、人間の行動理論とカップリングさせる事で、行動変容を誘発する事が可能であると考えている。例えばインターネットにバーチャルなコミュニティを作り、ホームページ、掲示板、メーリング・リストなどを有効に使って、健康な生活習慣を実践、確立しようとするものである。 さらに言えば、先進的IT利活用による一生一カルテの実現である。 電子カルテが導入されるとどの病院にいっても共通に利用する事が出来る。 [ネットワークを利用した健康管理例] @禁煙マラソン(奈良女子大高橋裕子教授が行っている。成功率70%) 禁煙で苦しむ人達からのメールや成功経験者からのアドバイスなどでサポートされる。 Aダイエットマラソン(「ねっとま」というサイトがある) 食事前になると励ましメールが届き、毎日の報告で努力の経過が記録され、サボっているとおしおきメールが届くという。3枚目の画像にあるが、食べる量を1(変えない)とそのままだが、0.9にすると減ってくる。(断食は必要ない) B健康手帳マラソン(一生一カルテ) 健康維持に必要なデータをゼロクリックで自動的に記録されるようにならないかと戦略を練っているところらしい。これが出来ると、例えば北海道の人が九州旅行中に具合が悪くなった場合もかかりつけの病院のデータを九州の病院で利用できる。もしも命にかかわる事態であっても救命につながるという。 一年と少しでここまで変ってきたのも辰巳氏の尽力によるところが大きいのではないだろうか。ちなみに辰巳氏は「ねっとま」で14kgの減量に成功したと言う。肥満による生活習慣病を気にしておられる方は「ねっとま」(辰巳氏監修)で辰巳氏のようなナイスガイに変身されたらいかがだろう。 |
|
今年も金蘭会の一クールの最終月がやってきた。 いつものように一年間10回分のセミナーに皆勤した会員たちの代表者に皆勤賞が授与された。今年は升谷会長がお留守のため、上川副会長が授与された。 雨の日も風の日も皆勤するということは、予想以上にたいへんなことなのである。病気もできない。 それを思うと、お世話役の運営委員会の方々こそ皆勤なのがすごい。 賞状と、クリアファイルが贈られた。 どちらにも大手前の校章がついている。なお、いつもお弁当と一緒に配られる和菓子は、やはり校章入りの紅白饅頭であった。 今回もちらし寿司であったが、前回ほどはからくなかった。 このお弁当のお世話も大変だとおもう。 こんな時代お寿司屋さんも順調とは限らない。廃業をするところもあり、そのたびに別のお寿司屋さんを探してもらう事になる。 安くておいしい良心的な所を探すのは並大抵の事ではないだろう。 運営委員の方々に感謝したい。 |
|