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演題
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建築の語りかけるもの |
講師 |
島崎義治氏 (昭和50年卒) |
建築家 人間環境大学教授 |
島崎義治氏 プロフィール
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あなたを包む衣服、そのすぐ外側にある空間から建築物と認識できるのである。座っている椅子・床・そのフロアーへと繋がって行くのである。 あなたは、住まいに住んでいるだろうか。家に住まわされていないだろうか? 建築家はあらゆるものをデザインする。建築物だけに留まらず、空間・広場・道・マーケット・町・都市、等など。 工学部へは受験期に数学物理が良くできて入学するわけだが、大学の建築デザインで大切なのは文系の要素・家政・美術・芸術の感覚だったという。 社会の常識・慣習・制度・伝統・法律など、様々な制約が有ることによって、空間デザインは人間が本来あるべき方向では無い方向へ向かっているのではないか。そうした既成の概念から解き放たれ、新しい発想を得ることができる。 耐震偽造の問題は難しい。少なくとも避難の時間が取れる耐震性のある構造物を作ることが必要であるが、耐震性というもの自体が良くわからないファジーなものである。 長周波に会えば東京の建物は予想できないほど破壊されるかもしれないというデータもある様だし、群発的な地震ならエネルギーの小さいものでも構造物は倒壊の可能性もあるというファジーな状況である。 例えば、かつてのクラブの部室に必要なのは、受け継がれた持ち物・待合としての場所・ミーティングのできる独立自治の空間の3要素であったが、それを敢えてばらばらにすることで 待合とミーティングのできる拠点としての機能を、9つのサークルで空間共有するサークルルームというものにした。これによってサークル同士のコラボレーション活動も期待している。 大学と学生の関係を見直すことで一人ひとりの学生を大切にする設計になっているのである。 以前生協が入っていた食堂は、モスバーガーや民間レストランを入れることで雰囲気を一新し、テーブルや椅子を取り払うとイベントやパーティが開催できるフロアーとなる。 あなたも、こんなステキな大学で青春をやり直したいと思わないだろうか? |