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湯川秀樹博士 |
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ノーベル賞メダル |
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受賞Partyが行われる
ストックホルム市庁舎 |
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昨年は日本人から一度に2人のノーベル賞受賞者が出て話題になりましたが、日本人初の受賞者の奥様として何か思い出はおありですか?
ちょうど大手前時代に物理の先生がおっしゃったことが頭にありましたので、昭和7年に結婚したころ、秀樹さんに「日本人でもノーベル賞はもらえないんですか」と聞いたことがあります。すると「どこの国の人でも立派な業績をあげればとれますよ。世界の学者がわからないという所があるけど、時間さえくれればそこを研究して取ろうと思う。でもこれは二人の頭の中だけの理想にしよう。他言は無用だよ」と答えてくれました。
受賞の知らせが届いたときはさぞ喜ばれたでしょう。
確かに嬉しくて皆様には「びっくりしました」と答えておりましたが、内心では「遅かったな」というのが本音でした。
昨年は授賞式やダンス・パーティーのことも話題になりましたね。
スウェーデンのホテルに着くとホテルの屋上に日の丸が掲げられていてとっても嬉しかったのを覚えています。授賞式では夫が舞台正面から登場し、私は2階席から観ていました。受賞者入場のとき、それぞれの国の音楽が演奏されるのですが、秀樹さんのときは、大手前の同級生だった山本あやさんのお兄さんの貴志康一さんの曲が流れて、偶然とはいえ深い縁を感じました。
ダンス・パーティーにはちゃんと出ましたよ。そのとき20年前に大手前で習ったダンスの授業がとても役に立ちました。
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